住宅ローンについて調べていると「住宅本舗」の“住宅ローン一括仮審査申し込みサービス”というサービスを目にすることかと思います。
このサービスは、
住宅ローンはとにかく手続きが面倒くさい!
という不満の声に対応すべく立ちあがったものだと思うんですが、
・・・評判や口コミも公式サイトから拾ったような内容しか見当たらず、なんか怪しいですよね。笑
そこで「実際のところどうなのか?」という疑問を解消すべく、実験的に僕がサービスを実際に使ってみたので、その感想をこのページでありのままにお伝えしたいと思います!
このページの目次
「住宅本舗」の住宅ローン一括仮審査申し込みサービスとは?

名前の通り、住宅ローンの仮審査(事前審査)を複数の金融機関に一括申込できるサービスです。
住宅ローンの手続きは、
- 仮審査(事前審査)
- 本審査(本申込)
- 金消契約
- ローン実行(決済)
という4STEPで行われますが、一番最初のSTEPである仮審査は複数の金融機関に申し込むのが一般的です。
ところが、住宅ローンの申込は記入項目が多く、手続きが非常に煩雑です。
手続きが嫌で腰が上がらない人が後を絶ちません。
そこで、申込人の手間を少しでも削減しようと始まったのが、この一括仮審査申し込みサービスです。
はじめての住宅ローンはもちろん、借換にも対応!
「住宅本舗」の住宅ローン一括仮審査サービスは、これから住宅を購入しようとしている人のみならず、既に住宅ローンを借りていて金利引き下げのために借換を行いたい人も利用することができます。
住宅ローンをはじめて借りる場合と、借換の場合で金利水準が異なることも少なくありませんが、それぞれに専用のページが設けられていますので、手続きは混在することなく進められます。
約80の金融機関が比較・申込の対象!
「住宅本舗」の住宅ローン一括仮審査サービスに参加している金融機関は年々増えており、現在では約80の金融機関が比較・申込の対象となっています。

全国の金融機関数は500以上あるのでもちろん全部は網羅されていませんが、
大手の金融機関やネット銀行は軒並み参加しています。
利用手数料は無料!
便利なサービスというからには手数料を取るんじゃないの!?
僕もはじめにこのサービスを知ったときには、手数料が発生するのかとも思いましたが、完全無料です。
恐らく、参加している金融機関から手数料を取ることで成り立っているビジネスなのかと思います。
金融機関からすれば、インターネットからの申し込みを獲得できるまたとないチャンスですし、ライバルが掲載していて自社だけが掲載していなかった場合、みすみす取り逃がすことにもなりますからね。
なお、複数の金融機関に仮審査(事前審査)を申し込むデメリットは、「住宅ローンの事前審査を複数申込するデメリットを絞り出してもほとんど出てこなかった。」の記事にも書いた通り全くと言っていいほどないので、手数料がかからないのであればこのサービスを使わない手はないかと思います。
実際に「住宅本舗」の住宅ローン一括仮審査申し込みサービスを使ってみた!

「百聞は一見に如かず」ということで、「住宅本舗」の住宅ローン一括仮審査申し込みサービスがどんなものか?僕が実際に使って試してみました!
使ってみてかなり色んなことが見えてきましたので、参考にできることも多いかと思います!
サービス利用の手順は以下の4STEPになっています。
- 申込方法を選択する
- 必要情報を入力する
- 申込する金融機関を選ぶ
- 個別に金融機関とやり取りする
以下、各手順ごとの要点をお伝えしていきます。
手順➀:申込方法を選択する
「住宅本舗」では、
- 80金融機関から比較・申込する
- パックから選んで申し込む
という2つの申込方法が用意されています。
公式ページに進むと、こんなふうに↓2つの選択肢が示されます。

僕は自分で色々と見たかったので、「80金融機関から比較・申込する」の方を選びました。
ちなみに、「パックから選んで申し込む」を選ぶと、こんな感じ↓で申込パックの種類が一覧で表示されます。

各パックには、それぞれのコンセプトに応じた金融機関が自動的に選ばれています。
僕は各金融機関の住宅ローンの特徴をおおよそ知っているので、個別に選択する方式を選びましたが、
住宅ローンのことがよく分からないから、まずはオススメの金融機関に申込してみたい!
というのであれば、この申込パックを使った方が無駄に悩まなくて良いと思います。
手順➁:必要情報を入力する
申込方法を選択すると、必要情報を入力する画面に推移します。

- 資金計画について
- 物件について
- お申込人について
- 金融機関追加情報
という順序で入力していきます。
この入力は正直、面倒くさいです。。。
複数の金融機関への申込が、この1回で済むならまだマシか!
という気持ちで頑張りましょう!
入力でつまずくのは・・・
- 資金計画が合わない
→「必要資金」と「お借り入れ等」の“合計”をとにかく合わせましょう - 正確な年収が分からない
→源泉徴収票を用意しておく - 購入物件の情報が分からない
→物件資料を用意しておく - 郵便番号が分からない
→「郵便番号」で検索すれば簡単に調べることができます - 勤務先の資本金や従業員数、本社所在地が分からない
→検索しても出てこなければ概数でも大丈夫です(金融機関側も独自で調べるので)
といった辺りです。
手順③:申込する金融機関を選ぶ
必要情報を入力すると、最後に金融機関を選択して申込手続きが完了します。
僕は「80金融機関から比較・申込する」から手続きをしたんですが・・・
実は、ここで大きなとまどいがありました。
とまどい➀:<個別申込>という言葉が現れる
金融機関の選択ページまでたどり着くと、こんな説明が表示されました。

上のキャプチャー↑が見づらいと思うので、要点だけ簡単にピックアップすると…
- 各金融機関へのお申込方法は、「選択する」ボタンの下部に記載している<一括申込>と<個別申込>とでそれぞれ異なります。
- ■一括仮審査申し込み
・・・(略)・・・ - ■個別申し込み
・・・(略)・・・。各金融機関ウェブサイトからお客様ご自身でお申し込みをしてください。
と書いてあります。
個別申込?…あれ。
「一括仮審査申し込みサービス」じゃなかったっけ?
という、はてなマークが頭の中にたくさん浮かんできました。
画面を下にスクロールすると、下表のように金利タイプ毎のオススメ金融機関が表示されます。
イオン銀行の左を見てください。
いますね…?
<個別申込>というキーワードが。

しっかり説明を読み込んでみると、<個別申込>と表記されている金融機関には一括申込はできないとのことです。
つまり、「80金融機関から比較・申込する」という表現は、「80金融機関から比較あるいは申込する」という意味で、比較はできるけど申込はできない金融機関もあるということだったんです!
正直ちょっとがっかりはしましたが、さすがに80金融機関が同じ入力項目で対応できるとは思っていなかったので「まぁそうだよな。」という変な納得感はありました。笑
ちなみに、<一括申込>の金融機関も、選択すると若干の追加入力を求める先があります。
とまどい➁:80も比較対象が表示されていない

「80金融機関から比較・申込する」の申込方法では、
金利種別毎に申込できる金融機関が表示されてきます。
ところが、どう見ても80も金融機関が表示されていないんですね。
これについては、「住宅本舗」に直接問い合わせをしてみたところ、
こんな回答が返ってきました。
表示される金融機関に関しましては、ご入力頂きました内容(年収
やエリア等)
により異なりますため、表示された金融機関が田島様がご入力された内容で
弊社からお申し込みできる金融機関となります。
・・・なるほど。
確かに僕の申込(東京都在住で、申込物件も都内物件)には、
地方銀行はあまり表示されていませんでした。
また、試しに住所は埼玉県にして手続きを進めてみたところ、
「埼玉りそな銀行」や「武蔵野銀行」が表示されました。
申込画面を見たときには、
何だよ。詐欺じゃねーかよ!
とも正直思いましたが、年収やエリアで先にふるい分けしてくれているのであれば、
それは逆に便利だな!
と思い直しました。笑
手順④:個別に金融機関とやり取りをする

申込が完了すると、あとは個別に金融機関とのやり取りになります。
僕は今回、
- 三菱UFJ銀行
- 東京スター銀行
の2行に申込をしてみました。
それぞれの金融機関から「申込を受け付けしました」という旨のメールがまず届き、
あとは個別対応です。
「三菱UFJ銀行」は初めのメールに4営業日以内に回答しますという記載がありました。
それっきり音沙汰なく、4営業日後に審査通過と本審査の案内がメールで来ました。
「東京スター銀行」は初めのメールに追加の質問事項が書いてありました。
それに回答すると、翌営業日に審査通過と本審査の案内がメールで来ました。
「東京スター銀行」の方は借入期間は30年までという条件付承認になっていたので、電話で理由を聞いてみたところ、非常に丁寧に答えてくれました。
ついでに色々と聞いてみたので、その内容もシェアすると・・・
- 借入期間30年までの条件は、中古物件の耐用年数を踏まえてのこと(詳細まで教えてくれましたが、一応ここまでにします)
- 個人信用情報は未確認で、本審査の際に確認するフローになっている
- 担保評価額は確認済み
- 審査部も内容をチェックした上での回答
- 金利水準は、明言は避けながらも最大引き下げ幅の適用が可能(問題ないというニュアンスあり)
といった内容が聞けました。
想像以上に具体的に回答していただき、「一括申込だから金融機関と十分な相談ができない」なんてことはない!ということが、大変よく分かりました。
「住宅本舗」の住宅ローン一括仮審査申し込みサービスのメリットとデメリット
実際に使ってみて感じたメリット、デメリットを整理します。
<メリット>
- 申し込みにかかる手間が省ける
- 申し込み可能な金融機関を絞れる
- 金融機関毎の差がよく分かる
<デメリット>
- 全ての金融機関に申し込みできる訳ではない
メリット➀:申し込みにかかる手間が省ける

まずはサービスの本質的なところですが、
単純に申し込みにかかる手間は確かに省けました。
住所ローンに精通している僕でも、今回、入力にはなんだかんだで30分はかかりました。慣れていない方であれば、恐らく1時間はかかると思います。
これを複数の金融機関宛てに何回も繰り返すのは、
なかなか強じんなメンタルが必要です。笑
メリット➁:申込可能な金融機関を絞れる
今回、実際に住宅ローンを申込して
どこを選んだらいいかよく分からない!
という気持ちがよく分かりました。
80金融機関も比較できるなんてすごいと初めは思っていましたが、いざやろうとすると、とても比較なんてしきれません!(多分、意味もありません)
「金融機関を選ぶ」手順のところでも触れたとおり、「住宅本舗」では年収やエリアでふるい分け済みの金融機関だけが実際には表示されます。
「生の選択肢」が目の前に現れるので、住宅ローン選びに悩んでいる人にはかなり便利かと思いました。
メリット③:金融機関毎の差がよく分かる
僕が申込したのは2行だけでしたが、それでも違いを明確に感じました。
実際に申込んでみると商品の理解も進みますし、
思わぬところで条件が違ってくるかもしれません。
メールや電話のやり取りを通して、接客対応の違いも強く感じられました。
長くお付き合いをしていくことになる金融機関ですから、
そういった対応も含めしっかりと見極めていきたいですね。
デメリット➀:全ての金融機関に申込できる訳ではない
「住宅本舗」は、大手行やネット銀行をはじめ約80もの金融機関と提携していますが、全ての金融機関を網羅している訳ではありません。
また、申込画面までいくと<一括申込>ができず、結局<個別申込>をする必要がある金融機関もあります。
まずは色んな金融機関に申込をしてみたい!
審査が不安だから複数申込したい!
という人にはオススメですが・・・
特定の金融機関に申込することを決めている人には小回りが利きにくいともいえます。
まとめ
以上、「住宅本舗」の住宅ローン一括仮審査申し込みサービスを実際に使ってみた感想でした。
個人的な感想を一言でいうと「やっぱり便利だった!」という印象が強いです。
このサービス1本で住宅ローン選びを完結してしまうのは、場合によってはもったいないかもしれませんが、
- まだ十分に住宅ローンを決めきれていらず、オススメの住宅ローンを知りたい!
- 審査が不安だ…
といった理由で複数の金融機関に申込を希望しているのであれば、
利用した方が便利かと思います。
あと、「仮審査の一括申し込み」という主サービスにとどまらず、
- 各金融機関の最新の金利や諸費用を比較できる
- 住宅ローンの豆知識や代表的な悩みなどについてのコラムがある
と有益な情報も多く発信されていますので、サービスを使うかどうかに関わらずチェックしておく価値はあるかと思います。