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住宅ローンの事前審査(仮審査)とは?本審査との違いや、仕組みを解説!

このページでは、住宅ローンの「事前審査」とはなんぞや?という疑問に答えていきます。

金融機関によっては「仮審査」という名称になっていますが内容は同じです。

初めて聞く人は、そもそも“事前”とか“仮”とか付いてるけどどういうこと?訳が分からん!となりますよね。。。

このページでは「本審査」との違いをメインに、「事前審査」の特徴を説明していきます!

住宅ローンは事前審査(仮審査)と本審査の2回審査するのが一般的

「事前審査(仮審査)」の反対概念としては、「本審査」というものがあります。

  • 「本審査」を行う前に審査するから「事前審査」
  • 「本審査」ではない(正式には審査していない)から「仮審査」

金融機関毎で考え方の違いから呼称が異なっていますが、意味合いは同じです。

通常、①事前審査(仮審査)*を通過したら、②本審査を申し込めるようになっています。
*以降、本ページ内では「事前審査」で統一します。

なぜ、こんな流れになっているのか?それぞれの役割は何なのか?解説していきます。

事前審査(仮審査)が必要なのは本審査に非常に手間がかかるから!

実は2段階の審査になっているのはこんな理由からなんですね!

住宅ローンも与信取引の1つですから、正式な審査にはものすごい手間がかかります

  • 申込内容は本当に正しいのか?
  • 担保物件は間違いのない評価なのか?
  • 確認書類は全部揃っているのか?
  • 印鑑漏れは一つもないか?
  • ・・・などなど

金融機関としてはお客様からお預かりしている資金を貸出に回す訳ですから、
1つもミスが許されません。

そのため、徹底的な確認を何人もの人が行います。
もちろん銀行の支店長や保証会社の役員など重責の方も自分の版をつきます。

田島
田島
イメージの通り、金融機関は“猜疑心”の固まりです。笑

実際に住宅ローンを貸し出す案件だけでも多数あるのに、
審査落ちとなる案件や、他行で借入する案件まで書類を隅から隅まで見ていくのは非効率極まりません。

申込人にとっても、借りれるかどうかも分からない金融機関からの住宅ローンにいちいち源泉徴収票や印鑑証明書の原本を付けたり、何度も実印を押す作業は望ましくありませんよね?

 

また、金融機関の審査に無駄な作業があれば、その分審査の時間がどんどん伸びていき迅速な回答がされなくなります。

そんな内に購入したい物件が他者に先に購入されてしまったり、注文住宅であれば着工が予定通りになされないと事態も発生してしまいます。

 

なので、「借りれる/借りれない」といった信用面での審査については、正式な審査をする前に判断しておきましょう!という趣旨で、「事前審査」という制度が各金融機関に設けられています。

事前審査(仮審査)の役割は信用面の審査!

ということで、「事前審査」では主に信用面の審査が行われています。

申込人からすると、

  • いくらまで借りれるか?借りれないか?
  • 何年間の住宅ローンが組めるか?
  • 本審査までにクリアすべき条件は何か?

といったことが「事前審査」を受けることで分かります。

金融機関がどんなところを見ているかというと、

  • 年収(返済原資)
  • 勤め先と勤続年数(年収の安定感、今後の増加見込、減少見込など)
  • 担保評価
  • 頭金の割合
  • 返済比率(毎月の返済に無理がないか)
  • 返済期間(期限までちゃんと返済が継続する見込があるか)
  • 定年時残債(今の収入がなくなったときに退職金などで返済可能な金額か)
  • 申込経緯(自宅の購入資金としてちゃんと使われるか)
  • 個人信用情報(借りたお金を返せる人か)

などを確認しており、申込内容の融資を実行して返済がきちんとされるか否かを判断しています。

「事前審査」と言いながら、信用面の与信判断はほとんどこの段階で完了しています。

本審査では全てが正しいことを確認のうえ権限者が融資決裁する

一方、「本審査」では最終権限者が決裁を行います

住宅ローンの決裁者は、保証会社であれば審査部長、銀行であれば支店長辺りが一般的です。金額次第ではもっと役席が上の方が決裁することもあります。

「事前審査」で信用判断は終わっていますので、「本審査」では承認することを前提に

  • 申込内容が本当に正しいか?
  • 「事前審査」が条件付承認の場合には条件をクリアしているか?
  • 不動産売買契約と住宅ローンの整合性が取れているか?
  • 団体信用生命保険には加入できるのか?
  • 担保に瑕疵はないか?

などを念入りにチェックします。

基本的に本審査の申込があったものは全て承認できるものと捉えており、粗探しをして問題がないかを確認していく工程となっています。

なので「事前審査」と同内容の申込をして、「本審査」で落ちることはほとんどありません。

それこそ、僕は5年間で500件近くの住宅ローン案件実行してきましたが、「本審査」で否認された案件は1件もありませんでした。

 

「本審査」で大変なのは、提出書類の準備です。

収入確認、本人確認、担保物件確認など徹底的に行われますので、提出する書類も莫大の量になります。

ここだけの話、金融機関や不動産業者の担当者であっても、不慣れな人では一度には正確に案内することができないくらい書類の数が多く、複雑です。

田島
田島
提出書類を全て重ねると大体2㎝くらいの高さになりますね。

それぞれの書類がちゃんと揃っているか、申込内容と齟齬がないかが確認されますので、申込内容に嘘があればバレてしまうという訳です。

事前審査(仮審査)について知っておきたいこと

「事前審査」と「本審査」の違いはこれまで説明してきた通りです。

この違いを踏まえ、「事前審査」について知っておくと良いことを紹介します。

事前審査(仮審査)が通れば、原則本審査は落ちない

「本審査」で落ちる人もいるんでしょ?時間かかっているしどうしよう。。。

と不安になられる方がたまにいらっしゃいますが、信用事故があったり団体信用生命保険に加入できないなどイレギュラーのことがなければ、「事前審査」を通った案件が「本審査」で通らないことはありません。

「本審査」は原本の郵送作業が発生したり、確認項目が非常に多いので、
審査にかかる時間も「事前審査」より長くなります。

田島
田島
案件が集中する時期は
特に長期化しやすいです。

ただ、正しい情報をきちんと発信していれば落ちることはほぼありませんので、ご安心ください。

事前審査(仮審査)の申込内容を本審査時に変更することも可能

「事前審査」は正式な申込ではないので、「本審査」の際に借入金額や借入期間、金利の種別を変更することも可能です。

特に注文住宅などでは「事前審査」の時には建築費が固まっていないケースがほとんどなので、どこまで借りられるか確認するためにやや高めの借入金額で申込するのが常套手段です。

 

ただし、注意したいことが1点あります。

「本審査」の際に借入内容を変更することは可能ですが、「事前審査」よりもハードルの高い内容には変更ができません

 

たとえば「事前審査」を3,000万円で通していて、「本審査」時に4,000万円で申込するようなことですね。

考えてみれば当たり前の話ですが、「事前審査」では3,000万円の借入に耐えられるかどうかの審査をしていたまでで、3,000万円超の金額については検討すらされていないからです。

金融機関は、これが3,010万円であっても「本審査」にそのまま上げて来られたら非常に嫌な顔をします。

信用面で明らかに変わりがないとしても、“姿勢論”としてダメだというのが金融機関内の常識ですので、絶対に「事前審査」で承認を受けている範囲の申込にしましょう。

田島
田島
どうしてもより大きい金額が必要になった場合などは、再度「事前審査」からやり直しをします。

事前審査(仮審査)では必要な書類も少ない

「本審査」と違って、「事前審査」は金融機関内でもシステムやFAXで書類のやり取りをするのが一般的です。

申込書類への捺印も実印である必要はありませんし、ネット上で申込を完結することもできます。

当然、印鑑証明書などは必要ありませんし、不動産関連の書類も必要最低限のもので事が足ります。

事前審査(仮審査)は購入物件確定前でも受けられる

「事前審査」では不動産の売買契約書の提出が不要ですので、購入する物件が確定する前でも審査を受けることができます。

物件探しをしているときに、

そもそも自分はいくらまで住宅ローンを借りられるのか?

という疑問を先に解消しておきたい人も多いかと思います。

そんなときは検討している価格帯の物件を適当に選び、「事前審査」を申込してしまえばスッキリします。

ただし、住宅ローンは「自宅を担保とした住宅取得資金の貸出」というのが根本ですから、

  • 物件なしでは「事前審査」でもNG
  • 購入動機の辻褄が合わない物件(遠方の物件、独身の戸建新築など)は望ましくない
  • 担保評価に問題のある物件(築年の古い中古物件、字型の悪い土地など)は避けるべき

ということは覚えておきましょう。

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また、「本審査」に進める場合には、購入物件が異なっていれば「事前審査」は再度受け直しする必要があります。

金融機関からすると、申込人の信用力もさることながら、担保物件(=購入物件)の評価額というのも融資では重要な項目ですから、物件が違えば全く別の案件として見ます。

とはいっても、信用力は一度確認されていますので、購入物件の評価に問題がなければ難なく通過するはずです。

事前審査(仮審査)は何行に申し込んでも良い!

最後に「事前審査」について、一番覚えておきたいことをお伝えします。

先ほど「事前審査」は正式な申込ではないと述べましたが、この事実を使って非常に都合の良いことができます。

「事前審査」であれば何行に申込しても良いんです!

「事前審査」を通過しても、その金融機関に申込する必要性は一切ありません

取り下げする場合には一言連絡を入れるくらいはした方がいいですが、連絡すら入れない人もいるくらいです。

金融機関側もそういったことになることをもちろん理解しています。

熱心な営業担当は「事前審査」を通過したお客さんに細目に連絡を入れたりしますが、たいていの担当は忙しいのでそこまでフォローをしきれていないが実態です。

なので、「事前審査」はガンガン色んな金融機関に申込しましょう
(「本審査」は必ず1行に絞ってください)

実は、金融機関毎で審査基準や借入条件はかなり相違がありますので、複数申込をしないのは損極まりないです。

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