審査

住宅ローンの審査期間、日数を銀行内のフローから事前審査、本審査別に解説!

時計の絵

住宅ローンの審査が長引いているんだけど、これって審査落ちしてるってこと?

こんな不安を抱いている人も多くいらっしゃいますよね。

ご安心ください。結論からいうと審査期間と審査の合否には相関性はほとんどありません

このページでは、金融機関内の事前審査(仮審査)、本審査の審査フローから、どんな手続きになっており、なぜ時間がかかっているのかを解説していきます。

田島
田島
関係者が決して口にしない、
銀行や不動産業者の内情を暴露する回です。

住宅ローンの審査にかかる期間、日数はケースバイケース

このページを訪れたあなたは、もしかしたら審査にかかる平均日数などを知りたいのかもしれませんが、平均値はあくまで目安であって、あまりアテにする必要はありません。

実はタイミングや担当者、案件内容など、複合的な理由で審査にかかる時間は大きく変わるからです。

この後、審査フローや仕組み、長期化している場合の理由などを説明していきますが、まずは住宅ローンの審査期間は状況によってマチマチだという事実をお知り置きください。

事前審査(仮審査)にかかる審査日数の目安

とは言いつつ、大体の目安だけはお伝えしておきます。

事前審査については、3日間くらいが回答までにかかる平均的な日数かと思います。

ただし、即日回答の場合もあれば、1週間以上かかる場合もありますので、
3日で回答来てないからヤバい…などと思う必要は全くありません。

本審査にかかる審査日数の目安

本審査の場合は、1週間~1週間強が平均的な日数です。

事前審査と違い、

  • 事実確認が念入りに行われる
  • 書類原本の郵送に時間を要する
  • 決裁者の印鑑が必要

といったことが、事前審査より期間がやや長くなっている主な要因です。

もちろん、本審査も2日で回答があったり、2週間以上回答がなかったりと、審査にかかる時間にはバラつきがあります。

住宅ローンの審査フローを紹介します!

なぜ審査期間がケースバイケースになるかを理解するには、
住宅ローンの審査フローがどうなっているのかを先に知る必要があります。

事前審査(仮審査)の審査フロー

まず、事前審査の審査フローから紹介します。

図にするとこんな流れになっています。

事前審査のフロー図

「申込人」からすれば、申込書を記入して手を離せば申込した気分になりますが、
そこから「不動産業者→金融機関の営業担当(事務担当や上席ともやり取り)→審査セクション(こちらも組織内で複数人が担当)」という流れが後ろに続いています。

なお、不動産業者経由ではなく、直接金融機関に申込している場合には「不動産業者」が行う業務も「申込人」が行います。

フロー図にはさくっと要点だけを書いていますが、案件の受付や情報整理といった事務作業の量も非常に多く、何人もの人が慎重に行っているので全体の業務量はそれなりになっています。

たとえば、金融機関での申込受付後には、

  • 書類の未記入欄がないか?
  • 代筆はないか?
  • 管理番号を振ったか?
  • 案件リストに入力したか?
  • 必要書類は揃っているか?
  • システム入力は済んだか?

など内容を見る前だけをとっても様々な事務作業が行われています

事前審査(仮審査)の山場は、「金融機関の営業担当」VS「審査セクションの審査役」

こちらの記事↓でも紹介していますが、事前審査は申込内容に足る信用能力(返済力、担保評価など)があるかどうかを判断する場です。

あわせて読みたい
住宅ローンの事前審査(仮審査)とは?本審査との違いや、仕組みを解説!このページでは、住宅ローンの「事前審査」とはなんぞや?という疑問に答えていきます。 金融機関によっては「仮審査」という名称になって...

この信用判断は主に「金融機関の営業担当」が前向きな目線で稟議の様なものを上げ、「審査セクションの審査役」が後ろ向きな目線で応諾するかどうかを見極め、審査セクション内に上申する仕組みとなっています。

一般的にイメージする“審査”はこの2者がメインでやり取りを行っており、
他の作業はいわばそのための準備です。

ちなみに、金融機関の営業担当というのが、まさに僕が以前やっていた業務です。

田島
田島
審査役。この案件、承認してください!
審査役
審査役
ダメだ。コイツは転職が多いから、今後も収入が不安だ。
田島
田島
でも、これだけ自己資金入っているので保全面は安心ですし、資金を貯めてきた実績がありますよ。
審査役
審査役
それは確かに一理ある。…分かった。じゃあその路線で部長を説得するから、これこれの資料を作ってくれ。
田島
田島
了解です!
ありがとうございます!

みたいなやり取りが交わされています。

こんな感じの電話でのコミュニケーションもありますが、最終判断は審査役の上の決裁者になるので書面だけで分かるような資料をきっちり作成しています。

 

金融機関⇔審査セクションの正味作業時間はいかほどか?

作業があるのは分かったけど、実際1つの案件にかかってる時間ってどのくらいなのよ?

一番知っておきたい情報ですよね!

実は、オーソドックスな案件であれば、金融機関に書類が届いてから審査承認を得るまで、もしロスタイムが一切なく関係者全員が本気でやったら、恐らく1時間もかかりません

住宅ローンっておおよその審査基準は決まっているので、全然問題のない案件や、逆に全くダメな案件は判断って一瞬なんですね。上記の審査の山場なんてものはない案件がほとんどで、そういった案件は10分あれば審査役の判断は余裕で完了します。

ただし、今後の収入見込が付きにくかったり、担保評価の難しい案件などは、金融機関の担当者が審査セクションに回す資料を作成するだけで丸一日要することもあります。
こういう重たい案件は資料を見る人も判断に時間がかかるので、回答までの日数もそれなりにかかります。

本審査の審査フロー

続いて本審査の審査フローを紹介します。

本審査のフロー図

基本的な流れは事前審査と同じです。

ただし、本審査の資料は原本が原則となっており、書類の数も非常に多くなりますので事務作業の負担はより大きいです。

金融機関内での事務にかかる時間が長いだけでなく、
申込人や不動産業者にとっても書類を揃える負担が重たくなっています。

また、原本でのやり取りになるので「郵送」の時間が余計にかかるため、
物理的に事前審査より長い期間がかかるフローとなっています。

田島
田島
どうしても間に合わないときは、最終手段として郵送せずに審査セクションに直接持込するという技もときどき使われています。

本審査の所要作業時間は?

案件の内容で結構変わってきますが、大体延べ3時間程かと思います。

「土地購入から戸建新築」といった案件だと担保の調査にも時間を要するので、もう少し長い時間がかかります。

金融機関の正式な審査なので、細かいところまで入念にチェックが入りますね。

田島
田島
僕が新人の頃は、1件審査依頼をかけるのに丸1日要していました(しかもミスだらけ)。

1件あたりにかかる時間は事前審査より長いですが、本審査の場合は信用面の審査は基本的に終わっていますので、特定の案件が長引いたりというケースは少ないです。

本審査が長引いている場合は、たいていどこかのフェーズが手つかずのまま止まっています。

本審査では団体信用生命保険の審査もするの?

たまに団体信用生命保険の審査も入るから本審査は長くなるということをおっしゃる方がいますが、8割方不正解です。

本審査の際には団体信用生命保険の申込書を提出しますが、「告知*」がなければ保険の審査は不要なのが通例です。
* 直近5年などで重たい病気にかかっていないかなどの申告

なので、この場合(大半)は、団体信用生命保険の存在と本審査の期間に関連性はありません。

「告知」がある人の場合は、団体信用生命保険の加入可否判断が審査セクションへの審査依頼前に入ってきますので、その分時間がかかります。

なお、団体信用生命保険は、病名等で判定されるので1日もあれば白黒がつきます。
加入不可の場合には「健康診断書」などの資料を持って、再審査を依頼することもできますが、この場合にはもう少し時間がかかります。

住宅ローンの審査期間が長期化している場合の主な理由

では、住宅ローンの審査が普通より長期化している場合というのはどんな状況になっているのでしょうか?

銀行員の立場で僕はこれまで何百件もの住宅ローン案件を見てきましたが、
審査が長引いている状況は大体こんな理由からになっていました。

理由①:審査内容が複雑な案件だから

これは主に事前審査において発生する理由です。

  • 担保物件が特殊で評価がしにくい
  • 申込人が個人事業主などで、審査年収の計算が複雑(採用根拠が複数ある)
  • 審査可否のライン上でどっちにも判断ができる
  • 形式的には承認できる案件であるが、気になる点がある

など、一筋縄では通らない案件の場合、審査を通すために金融機関の担当者があれこれ審査を通る工夫を行っており時間を要します。

また、複雑な案件は忙しいタイミングで手を付けたくないため、審査セクション含め対応が後回しになることがあります。

こういう案件は時間がかかるべき案件なので、審査期間が長期化していることは良いこととも取れます。(実態は担当者次第でもありますが…)それだけ真剣に対応してくれていると言えるからです。

田島
田島
この理由で長期化するケースは、割合としてはあまり多くありません。

理由➁:審査に必要な書類が不足しているから

今度は本審査時にありがちなケースです。

本審査には非常に多くの書類が必要となります。
申込人が提出する書類もあれば、不動産関連の書類もあり、一つでも辻褄が合わないようなことがあれば審査は前に進みません。

申込人関連の書類に不足があれば早めに連絡が入ってくるのが普通ですが、
不足が発覚するのが遅かったりするケースもあります。

また、ここだけの話、後から言い出しにくいなんていうケースもあります。。。
とりあえず進めるだけ進めるも、審査セクションに指摘されてストップするとか結構あるあるなんですよね。

情けない話ではありますが、不動産業者にも、金融機関にも「不足書類があったら早めに言ってね!」と言いやすい関係を作っておいた方が賢いです。笑

理由➂:案件が集中しているから

ここから紹介する残りの2つが、実際に非常に多いケースです。

事前審査でも、本審査でもいえることですが、住宅ローンは常に非常に多くの申込があります

特に、金利が低い金融機関には申込が殺到しています。
ご想像の通り、少しでも金利が低い金融機関に皆さん流れ込むんですよね。
ネット銀行の審査が一般的に遅い主な理由はここにあるかと思います。

また、住宅ローンは不動産売買と紐づいていますので、決算月近くに繁忙期を迎えます。金融機関内も当該決算期の実績作りのため、期末には翌期の案件を無理矢理前倒ししたりしていますので、3月、9月はひどいことになっています。

先ほどお伝えしたとおり、1案件にかかる正味時間は普通の案件であればそこまで長くないんですが、件数が馬鹿多いとどうしても対応し切れなくなるんですね。

そして、繁忙期だけ人を増やせるような業界ではないので、案件が集中すれば物理的にさばけなくなり“順番待ち”が発生します。

人気の金融機関や繁忙期には、最初からすんなり回答が来るとは期待しない方が良いと思います。

理由④:関係者の誰かが作業を止めているから

理由➂とも少し関連してきますが、恐らく審査がいたずらに長期化するのはこの理由が一番多いです。

審査フローのところで説明しましたが、あなたの住宅ローン申込1件には実はかなりの人が関与しています。

主な登場人物は、

  • 不動産業者の担当者
  • 金融機関の担当者
  • 審査セクションの審査役

の3名ですが、他にも事務関係の手続きをしている人が複数おり、あなたの申込には最低でも10人の人が関わっているとお考えください。

この中の誰か一人でも手を止めてしまったら、そこで手続きは停滞します。

もちろん誰もわざわざ回答を遅くしたいとは思っていませんが、それぞれ別の仕事もありますので、実際にはこんな手持ち停滞が至るところで起こっています。

ちなみに、手持ちするのはたいてい

  1. 不動産業者の担当者
  2. 金融機関の担当者

のどちらかです。

彼らは色んな業務をやっていて忙しいので、急ぎでなければ動かない様な人も結構いるんです。

こんなシーンもよくありました。

不動産屋
不動産屋
すいません。この案件、急ぎで明日までに回答もらえませんか?
田島
田島
明日・・・ですか?ちょっと、他の案件もあるので3日後とかじゃダメですかね?
不動産屋
不動産屋
明後日、不動産の契約予定なのでそれまでに事前審査通さないとまずいんですよ。
田島
田島
そうですか、分かりました。頑張ります。
!?・・・でも、これ申込日付2週間前になってますけど?
不動産屋
不動産屋
…すみません。絶対通る案件だと思っていたので、放置してました。
田島
田島
・・・。なるほど、これ以上伸ばせないですね。
(お前なぁ…“貸し”だぞ?)

 

逆にこんなことも…。

不動産屋
不動産屋
先週、審査をお願いしたあの案件、状況いかがですか?
田島
田島
あぁ、あの案件ですか…(やべ!完全手つかず!)。今、審査が立て込んでいるのでもう少しかかりそうですね。
不動産屋
不動産屋
そうですか。お客さん心配しているんですけど、大丈夫ですかね?明日くらいには回答来ますかね?
田島
田島
う~ん、何とも言えないですけど(絶対無理!)、ちょっと急いでもらうよう言ってみます!
不動産屋
不動産屋
すいません、助かります!よろしくお願いします!(コイツが進めてないんじゃないだろうな)

申込人からは見えないことを良いことに、実は結構人のせいにし合っています。。。

金融機関毎に住宅ローンの審査期間に違いってあるの?

こんな項目も書こうと思ったんですが、ここまで読んでいただければ分かる通り、金融機関毎で違いがあるというより、違いはむしろ担当者毎にあります。

●●支店は審査が早いけど、△△支店は審査が遅いなんてことはザラにありますし、
同じ支店でも担当者が違えば回答スピードは変わります。
もっといえば、同じ担当者でもタイミングが違えば回答時間が変わります。

また、金融機関内の作業フローがどうなっているかの詳細は当然非公開で分かりませんので、
金融機関の特徴は調べるだけ時間の無駄です。

住宅ローンに注力している金融機関は、人員を十分に配置していますが案件が集中することがあります。
逆に、住宅ローンに注力していない金融機関は、案件は少ないけど人員が少なかったり、手続きが遅い、システムが整備されていないなどの理由で、スムーズに審査が進まない可能性もあります。

…という訳で、傾向を知ることは不可能です。

こればっかりはもはや運と縁の世界なので、気にしてもしょうがありません。
余裕を持った申込を心がけましょう!

住宅ローンの審査期間を短くするには?

実態はよく分かったけど、何か審査回答を早く得る手段ってないの?

と切羽詰まっている人もいらっしゃいますよね!

最後に、審査期間を短くするためにできることを紹介します。

審査期間短縮のためにできること①:書類を確実に提出する

裏技でも何でもありませんが、必要書類をしっかり提出することで無駄なロスタイムを削減することができます。

提出の際も、紙のサイズを揃えたり、案内通りに順番に並べたり、申込書の空白をしっかり埋めたりするなど、基本的なことをしっかりやりましょう!

申込が丁寧な人は金融機関にも好まれますので、複数の案件が同時に来たとき先に取り組みしてくれる可能性が高まります。

審査期間短縮のためにできること➁:然るべき催促をきちんと行う

催促なんてルール違反じゃないの?審査の印象、悪くならない?

と考えている人は多いですが、ちゃんとした理由であれば特段審査に影響はありません。むしろ、何週間も審査が伸びているのであればそれなりにプレッシャーになるのでプラスに働く可能性だってあります

申込時にちゃんといつまでに回答が欲しいと話しておけば、普通の担当者であればそうできるように動きます。

何の理由もなしに「早くしてくれ!」だとさすがに人間性を疑われますので、不動産売買の関連事項だったり、他行と比較しているなど理由をちゃんと伝え、催促してみましょう。

田島
田島
僕も何件もの至急案件を対応してきましたが、審査が不利になった様なことは一度もありませんでした。

審査期間短縮のためにできること➂:一括審査を活用する

これから事前審査を行う人向けですが、こちらの記事でも紹介している通り、
現在では事前審査を複数行にまとめて申込できるサービスもあります。

あわせて読みたい
住宅ローンの事前審査は複数行に申込しないと損!一括審査で最高条件を狙え!ご紹介ありがとうございます!でも…彼、他行でもっと安い金利でローン組めるけどいいんですか? 僕が住宅ローン営業をしていた頃、不動産業者...

1行毎の審査期間短縮にはなりませんが、まとめて申込すると複数の金融機関に申込する場合には総時間の短縮につながります。

事前審査でも申込結構手間がかかりますから、無駄なストレスをかけない意味でもオススメです。

→一括審査サービスをチェックしてみる

田島
田島
このサイトは最新のローン情報も載っててめちゃめちゃ便利です!

住宅ローンの審査期間についてまとめ

いかがだったでしょうか?

住宅ローンの審査期間について、事前審査、本審査別に金融機関内のフローを紹介しつつ解説してみました。

契約までは金融機関と直接顔を合わさず申込する人も多いでしょうが、
実は、結構人間くさい作業が中では行われています。

住宅ローンの場合、審査の判断自体はそこまで細かくはなっていないので、
回答まで日数がかかっていても気にせずどっしり構えて待ちましょう。

また、急ぎの際には言うべきことをしっかり言って、審査の状況をちゃんと管理するようにしましょう。