住宅ローンの選び方

【え、こんなに!?】住宅ローンにかかる諸費用のまとめ。諸費用込みのローンは借りれる?

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“諸費用”なんて、たかが知れてるでしょ?

そう思っていざ蓋を開けてみたら、想像以上にかかってしまうのが住宅ローンの諸費用です。

借入金額が金額だけに数パーセントでもそれなりのインパクトになってしまいます。

  • 住宅ローンでかかる諸費用にはどんなものがあるのか?
  • 目安はどのくらいなのか?
  • 諸費用もローンで借りられるのか?

このページでは、こんな疑問にお答えしていきます。

住宅ローンにかかる諸費用はこんなものがあるよ!

そもそも、諸費用の「諸」って何なのよ?

まずは、諸費用の中身について説明していきたいと思います。

住宅ローン借入時に発生する諸費用

金融機関毎で若干異なってきますが、住宅ローンを借りる際に発生するオーソドックスな諸費用はこのようなものがあります。

保証料 保証会社に支払う保証料。借入金額が大きいほど、借入期間が長いほど高くなる。借入期間35年の場合、借入金額100万円につき2万円強が目安。稀に、審査内容が厳しいとテーブル自体が変わることもある。借入時に全額支払うのが一般的であるが、住宅ローン金利に上乗せ(0.2%が通例)する形で支払うことも可能。
事務手数料 住宅ローンを組むのに際して発生する、金融機関や保証会社の事務手続きに支払う手数料。相場は32,400円
印紙税 金銭消費貸借契約書に貼付する印紙代。ローンの契約の際に義務付けられており、借入金額に応じた代金が指定されている。目安は20,000円。連帯保証人がいたりすると、200円追加になったりする。
登記費用 住宅ローンでは自宅を担保に提供する必要があるため、不動産抵当権の設定登記が必要となる。登録免許税は、特例が使えれば借入金額×0.1%、使えなければ借入金額0.4%。司法書士への報酬は3万円~5万円が目安。

金融機関によっては他にも存在するかもしれませんが、基本的にはこれだけです。

金額が大きいものでいうと、保証料登記費用ですね。

保証料は借入内容によって変わってきますが、一般的に50万円前後発生します(詳細は後述のシミュレーションをご参照)。

保証会社を使わない住宅ローンでは、代わりに「融資手数料」という名目で同額程度の支払いが通常求められます。

田島
田島
「融資手数料」もたいてい借入金額×2.16%というテーブルになっていることが多いので、「保証料」と相場はあまり変わりません。

登記費用も相応に発生します。現在は、住宅ローンの場合には抵当権設定にかかる登録免許税は軽減措置が特例で適用されるのが基本的ですが、それでも10万円近くは費用がかかります。

ざっくりいうと、合計で借入金額の3%弱が住宅ローンを借りる際に発生する諸費用になります。

住宅ローン借入後に発生する諸費用

何も手続きがなければ関係ありませんが、住宅ローンを借りた後にも諸費用が発生することがありますので一応押さえておきましょう。

繰上返済手数料 繰上返済を行う際に発生する手数料。変動金利と固定金利で水準が異なる。他商品(カードローンや投資信託)購入など条件付きで無料にしている金融機関や、サービス差別化のためインターネット手続きであれば全て無料にしている金融機関もある。
条件変更手数料 借入後にローン契約を変更する際に発生する手数料。金利コースの変更(変動金利→固定金利など)や、保証人の変更などが代表例。
登記費用 借り換えをする際などに抵当権抹消登記を行うと発生。借入期間満了時であれば自分で手続きすることができるので数千円で済む(司法書士に依頼すると2、3万円程度)。

一番、頻繁に発生するのは繰上返済手数料です。

特に固定金利でローンを組んでいる場合、1回あたり2~3万円するのが一般的ですので、繰上返済を前提に考えているのであれば、どういう条件なのか事前に確認しておきたいですね。

不動産売買にかかる諸費用

住宅ローンと直接の関係はありませんが、不動産購入に際しては諸々の費用が生じます。

仲介手数料 中古物件、分譲住宅、土地などを購入する際には、購入価格の3%強、仲介業者に手数料を支払うのが一般的。
不動産取得税 不動産の取得時に支払う税金。
固定資産税、都市計画税 毎年支払う税金。1月1日に売主が全額支払い済みなので、年内に不動産購入する場合は残りの分を日割で支払う。
印紙税 不動産売買契約書や工事請負契約書に貼付する印紙代。売買金額に応じて指定されている。
登記費用 所有権の保存登記、移転登記に発生。
修繕積立基金 新築マンションの場合には、共用部の修繕のため積立金が徴求される。
水道負担金 一戸建ての場合には、新たに水道を利用するために発生することがある。
リフォーム代 中古物件の場合には、必要に応じてリフォームを行うことがある。
引っ越し費用 引っ越しに伴い発生。
家具購入代 新居に導入する家具を購入する場合には、相応に費用がかかる。

物件の事情により相場は大きく異なってきますが、物件価格の5%前後は諸費用が生じます。

田島
田島
全て合わせると馬鹿にできない金額になってきます。

具体的にいくら諸費用がかかるのか?シミュレーションをしてみました!

前提条件が定まらない中ではありますが、住宅ローン借入時の諸費用について、シミュレーションを行ってみました。

田島
田島
不動産売買にかかる諸費用はケース毎に前提が異なり過ぎるため、ここでは紹介できず申し訳ありあせん。不動産業者様にお問い合わせください。

いずれも、みずほ銀行で借入期間35年、元利均等返済の返済方式で組んだケースになります(登記費用は、登録免許税:軽減措置適用の前提、司法書士報酬:概算として算出しています)。

借入金額によってバラけていますが、結構な金額になります!

田島
田島
5,000万円住宅ローンを借りると、諸費用で100万円以上もかかってしまいます。

この他に、不動産売買関連の諸費用がありますので負担は相当ですね。

マイホーム購入にかかる諸費用を借りる方法

これだけ発生する諸費用ですから「この分もローンで借りてしまおう!」という思惑も働いてきますよね?

ところが、結論からいうと諸費用を住宅ローンで借りるのはかなり厳しいです。。。

方法としては、

  1. 1本の住宅ローンを諸費用込みで借りる(いわゆる“オーバーローン”)
  2. 住宅ローン1本と、諸費用ローン1本の2本で借りる

という2通りがあるのですが、いずれも審査ハードルが非常に高いうえに、金利が高いです。

それぞれ詳細を見てみましょう。

田島
田島
なお、ローンの対象となる“諸費用”の定義は金融機関毎に異なりますが、幅広く引っ越し代等まで対象としてくれることが多いです(都度、要確認です)。

住宅ローンをオーバーローンで諸費用まで借りる方法

このサイト内では色んなところで「担保掛目」という考え方を発信していますが、住宅ローンの審査ではこの考え方が極めて重要です。

「担保掛目」とは・・・

金融機関の担保評価額に対する借入金額の割合。
(担保掛目=借入金額÷担保評価額)

たとえば、購入物件の担保評価額が3,000万円であるのに対し、借入金額が2,700万円であったら、担保掛目は2,700万円÷3,000万円=90%となる。

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諸費用込みの住宅ローンの場合、この「担保掛目」が100%を超過すること(=オーバーローン)になります。

オーバーローンの場合には、住宅ローンの返済ができなくなったときに、担保を売却してもその売却資金で残債を完済できる可能性が極めて低いです。

田島
田島
不動産価格がものすごく上昇しない限りは不可能な話ですね。

住宅ローンは、自宅を担保に取り安全性を確保できるからこそ、長期かつ低利での融資が可能になっているという仕組みになっていますが、オーバーローンだとその仕組みが機能しなくなってしまうのです。

なので、諸費用込みの住宅ローンは原則取り組まないというのが多くの金融機関の方針です。

田島
田島
頭金なしのケースよりも、さらに審査ハードルが高くなります。

 

もちろん、“原則”ですので“例外”はあります。

「絶対に延滞しないだろう!」と思える申込であれば、オーバーローンでの取り組みが認められることがあります。

申込人属性でいうと、公務員の人に一番チャンスがありますね。

そのほか、

  • 借入金額が小さい
  • 借入期間が短い
  • 莫大な預貯金が開示されている
  • 住宅ローン以外の取引で大口顧客となっている

などの加点要素があれば取り上げてもらえる可能性があります。

田島
田島
そして、何より減点要素がないことが重要です。

 

また、オーバーローンの場合審査がOKになっても適用金利が変わってしまうケースが多いです。

しかも契約上は1本のローンなので、諸費用部分のみだけでなく、ローン全体の金利が変わってしまいます。

田島
田島
僕がいた銀行では当時、オーバーローン案件は最優遇金利+0.4%の金利水準にするルールになっていました。

この辺りは、金融機関毎で事情が異なりますし、ホームページなどには公表されていないことが多いので、実際に事前審査を申込して回答を得るのが望ましいです。

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「借り換え」の場合は諸費用込みのハードルは低い!

マイホーム購入の際には、上記の通り、諸費用込みのハードルはかなり高いですが、
「借り換え」の場合には少し事情が変わってきます。

マイホーム購入資金の審査では担保評価額が物件購入価格をベースに考えられる一方、
「借り換え」の審査では金融機関独自の調査による評価額で考えられるからです。

また、借り換え前の住宅ローンを借りたときに頭金を多く入れていれば、担保余力が残っている可能性が高いです。

田島
田島
さらに、自宅を購入した時期と現在の不動産市況も関係してきます。不動産市況が好調の今は比較的担保評価が高く出やすいです。

諸費用込みであっても、金融機関としては担保評価額内に収まっていれば安心ですので、
担保評価次第では「どうぞ借りてください!」という形になる訳です。

逆に、担保評価額が借入金額より低ければ(担保掛目が申込内容に見合っていなければ)、諸費用なしであっても審査を通過することはできません。

田島
田島
「借り換え」のときも、“担保掛目が適正かどうか“という視点で審査は行われます。

住宅ローンと別で諸費用ローンを借りる方法

住宅ローンとは別に、諸費用ローンで調達するという手段もあります。

田島
田島
丁寧に、住宅ローンのセット商品として諸費用ローンを用意している金融機関もありますし、住宅ローンを借りる金融機関とは別の金融機関から借りることも可能です。

諸費用ローンは無担保での借入になりますから、この場合にはオーバーローンに該当しません。

ただし、無担保ということは、先ほど説明した住宅ローンの仕組みに鑑みて、金利は高くなることになります。

具体的には3~4%が相場になってきます。

田島
田島
諸費用ローンは、だいぶ割高感が強いです。

 

また、住宅ローンとは別と言っても、本体の住宅ローン審査では、諸費用ローンの支払負担込みで返済力を見られることとなります。

田島
田島
カーローンや教育ローンを借りている場合と同様に、「その他借入」として申告が必要です。

つまり、返済力に余裕がないと審査に通ることができません

ちなみに、実行タイミングはほぼ同じなので、本体の住宅ローンとは別の金融機関から借りればバレないことはバレないでしょうが、後で見つかれば虚偽申告を理由に住宅ローンの完済を請求されても抗弁できません。

 

なので、僕が思うに、諸費用ローンを使うべき場合というのは、こんなときに限られます。

  • 諸費用を支払う現金が今手許にない(あるいは使えない事情がある)。
  • 返済力には余裕がある。
  • ただし、住宅ローンのオーバーローンは審査が通らなかった(あるいは金利が高いので見送りたい)。
  • 近い将来、諸費用ローンの返済に充てる資金が入ってくる見込みがある。

この最後の部分がミソです。

金利が高いので長期的にはあまりオススメできないのですが、
ちょうどマイホーム購入のタイミングだけ資金が手許にないという人も意外といます。

そんな人が一時的な立て替え目的で使うのであれば、有効的な使い方とも言えるかと思います。

田島
田島
すぐに繰上返済で完済してしまえば、多少金利が高くても許容できますよね。

まとめ

以上、住宅ローンの諸費用についてのまとめと、諸費用込みのローンについてでした。

それなりの金額が必要になりますが、諸費用は現金で支払うのが原則です。
マイホーム購入のためには、諸費用のことも念頭に置いて、計画的に貯金を貯めておきましょう!

その前提のもと、諸費用をローンで借りる方法を2つ紹介しました。

諸費用をローンで調達する方法まとめ

■住宅ローンをオーバーローンで諸費用まで借りる

  • 諸費用込みの審査レベルは最難関なので、本当に内容が良い場合のみOK。
  • オーバーローンの場合には金利が上がってしまう場合が多い。

→いずれも期待は小さいが、金融機関の方針によってはチャンスあり。

■住宅ローンと別に諸費用ローンを借りる

  • 金利は3~4%と割高。
  • 本体の住宅ローンは諸費用ローンの支払負担込みで審査される。

→返済力に余裕がある場合に、短期間だけ借りるのはあり。

中には「諸費用込みでも変わらず対応するよ!」という金融機関もありますので、どうしても諸費用まで借りたいのであれば、過度な期待をしない上で、複数行に事前審査をしてみてもいいかもしれません。

ただし、その場合には、地方銀行や信用金庫を中心に申込することをオススメします。

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